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『桜蘭高校ホスト部』が大好きな管理人の、二次創作サイトです。

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無自覚な彼女 -七夕編-

ミニシナリオ
無自覚な彼女 -七夕編-

2008年7月7日、七夕企画でノリだけで作ったお遊びシナリオです。
(時間設定は「春色の贈り物」の数ヵ月後の七夕の季節です)


* * *

七夕の日の夜。

時間が空いたからと、鏡夜から電話が入り、
二人で待ち合わせて外で食事をした後、
ハルヒのマンションの部屋へと向かう車内。

運転席には橘。後部座席右側に鏡夜、左側にハルヒが座る。

* * *

鏡夜
「……で、なんて書いたんだ?」

鏡夜は眼鏡を直してハルヒを見る。

ハルヒ
「え? あっ、さっきのレストランでもらった短冊……ですか?」
鏡夜
「ああ」

* * *

今日は七夕ということで、二人がいったレストランでは、
客に対して短冊を渡すサービスが行われていた。
書き込んだ短冊は店に設えられた大きな笹の葉に結ばれて、
しばらくの間、飾られるのだという。

* * *

ハルヒは人差し指をほっぺたにつけるようにして首を傾げる。

ハルヒ
「別に大したことじゃないですよ。
 『皆が笑顔でいられますように』って、そんな感じのことを」

鏡夜は大袈裟に溜息を付きながら、

鏡夜
「……こういうときの願い事というのは、
 もうちょっと個人的なことを書くものじゃないか?」
ハルヒ
「そうですか? でも、なんだか突然のことで、
 気の聞いた文言が思い浮かばなかったもので……、
 あ、でも、そういえば鏡夜先輩は何も書いてなかったですね。
 こういう行事は好きじゃないんですか?
 まあ、鏡夜先輩は神頼みなんてしなさそうですけど……」
鏡夜
「俺の一番の願い事はもう叶いつつあるからな。
 書く必要が無かっただけのことだ」
ハルヒ
「一番の願い事って?」
鏡夜
「まあ、差し当たっては……、
 とりあえずお前がうちの会社にきてくれること、かな」
ハルヒ
「ああ、なるほど。前もそんなこといってましたもんね」

こくりと頷くハルヒ。

ハルヒ
「やっぱり鏡夜先輩の願い事って、お仕事のことなんですね。
 最近、毎日忙しそうですし。
 まあ仕事が順調なことは良いことですよね?」
鏡夜
「……」

ハルヒの言葉に、鏡夜は呆れたようにハルヒを見つめる。

鏡夜
「……ハルヒ、お前な……」

ここで、運転席の橘がぷっと吹き出す。
鏡夜はその背中を睨みつけて、咳払いをする。

鏡夜
「おい……橘……」

「し、失礼いたしました。鏡夜様」
ハルヒ
「橘さん、どうして、笑ってるんですか?」

「いえ……なんでもございませんよ。藤岡様」

* * *

含み笑いを続ける橘。
不思議そうな表情を浮かべながら首を傾げるハルヒ。
憮然とした表情で窓の外を眺める鏡夜。

連なる車のライトが、星のように流れていく中を、
三者三様の願い事を乗せて、車は静かに進んでいく……。

* * *



なんちゃってシナリオ仕立て(苦笑)でお届けしました!

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プロフィール

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